読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

万年こたつ

本や漫画の感想がメインの雑記ブログ こたつに籠って本を読んで生きていきたい

【薬】ワルファリンを服用中の人は納豆を食べてはいけない理由

 ※2016年8月6日修正

 

 患者さんにたまに聞かれるのでちょっと整理しようと思います。

 

血が止まる仕組み

血管が破れて出血すると、まず血中にある血小板が集まってきて破れたところを塞ぎます(一次止血)

さらに凝固因子により活性化されたフィブリンが血小板の周りを覆うことでより強固な血栓を作ります(二次止血)

 

出血すると2段構えで破れた個所を塞ぎ、血が外に出たり外から細菌などが入ってくるの防ぎます。

 

たしか体内の細胞の働きを面白おかしくそして詳しく描いた漫画『はたらく細胞』にも載ってたと思います。肩車されている幼女が血小板ちゃん。

 

 

 

 

ワルファリンの作用機序

ワルファリンは二次止血を阻害することで血栓が作られるのを防ぎます。

 

もう少し詳しくいうと、二次止血ではフィブリンが凝固因子によって活性化されることで引き起こされます。この凝固因子を働かせるためにはビタミンKが必要になります。

 

ワルファリンの構造はビタミンKと似ており、ビタミンKの代わりに凝固因子にくっつくことで凝固因子が働かないようにします。

 

 

納豆菌がビタミンKを生成する

ワルファリンがビタミンKを阻害して薬効を発揮するということは、逆にいうとビタミンKをたくさんとるとワルファリンの作用が弱くなるということです。

 

なんで納豆がダメなのかということですが、納豆には多くのビタミンKが含まれているからです。さらに納豆に含まれる納豆菌が体内でビタミンKを産生します。

 

さらに納豆菌は長生きです。漫画『銀の匙』ではチーズ作りをするときは前日と当日は納豆を食べてはダメだと書かれています。それくらい納豆菌は長生きし、その間ビタミンKを作り続けます。

 

このためワーファリン服用中は納豆を食べてはいけません。

 

また納豆以外にもビタミンKを多く含む食品には注意が必要です。こちらのサイトでビタミンKの含有量の一覧が確認できます。→栄養素別食品一覧

 

 

 

 

納豆以外の大豆製品は大丈夫なのか?

こういう疑問も当然出てくると思います。

 

上記でも述べたように納豆がダメなのは納豆に含まれる納豆菌がビタミンKを作り続けるからです。

 

なので豆腐などの納豆以外の大豆製品にはビタミンKが多量に入ってないので食べても問題ありません。

 

 

ビタミンKを全く食べてはいけないわけではない

食事制限によるダイエットでもそうですが、1か0かで考えてはいけません。何事にも適量というのが存在します。

 

ワーファリンを飲んでいる人は、ビタミンKを大量に含んでいるため食べてはいけない食品はありますが、それ以外は小鉢くらいの量なら大丈夫と言われています。

 

具体的に食べてはいけないものは、納豆、クロレラ、青汁 と言われています。またサプリメントなどもビタミンKを含むものは控えてください。

 

 

ビタミンKとカリウム(K)を一緒にしない

ビタミンKとカリウムを一緒のものだと思っている人がたまにいるんですが別物です。カリウムの元素記号がKだから紛らわしいのかな。

 

ビタミンKはその名の通りビタミンですがカリウムはミネラルの一種で、全く異なるものです。

カリウムは塩分摂取が過剰な現代において、血圧を下げたりする作用があります。→栄養素別食品一覧

 

ほうれん草とかに多く含まれています。

 

 

薬と食べ物で組み合わせてはいけないものは今回のワルファリンと納豆(ビタミンK)以外にもいくつかあります。

 

気になる人はお近くの薬局やドラッグストアで薬剤師に聞いてみてください。 

 

くすりと食品の相互作用 | くすりの使い方 | くすりの適正使用協議会

 

 

 

 

 参考にしたもの

薬がみえる vol.2

埼玉医科大学病院/病院ニュース/埼玉医科大学病院ニュース第40号

納豆・クロレラ食品 | お薬の注意事項 | 慶應義塾大学病院

出血傾向と一次止血・二次止血