万年こたつ

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【薬】カルスロット(マニジピン)とカルブロック(アゼルニジピン)の違い

降圧薬の中でよく使われる薬の一つにCa拮抗薬があります。

 

Ca拮抗薬と一言に言ってもたくさん種類がありますが今回はカルスロット(マニジピン)とカルブロック(アゼルニジピン)の違いを調べてみました。

 

なんでこの二つかっていうと先日違いを聞かれて分からなかったから。

 

用法用量の違い

カルスロット

通常、成人にはマニジピン塩酸塩として10~20mgを1日1回朝食後に経口投与する。ただし、1日5mgから投与を開始し、必要に応じ漸次増量する。
製剤別の通常成人1日用法・用量は次のとおりである。

◇カルスロット錠5

1日1回2~4錠、朝食後経口投与 
◇カルスロット錠10
1日1回1~2錠、朝食後経口投与
◇カルスロット錠20
1日1回1/2~1錠、朝食後経口投与

 

 カルブロック

通常、成人にはアゼルニジピンとして8~16mgを1日1回朝食後経口投与する。なお、1回8mgあるいは更に低用量から投与を開始し、症状により適宜増減するが、1日最大16mgまでとする。

 

両方とも1日1回の薬です。

「朝食後」と服用時間も指定されてます。カルスロット・カルブロックの両方とも空腹時に服用すると効果が下がるので注意が必要です。(カルスロット⇒空腹時服用で吸収率が25%低下、カルブロック⇒空腹時服用で血中濃度62%に低下)

 

 

 

作用の強さ

どちらがより降圧作用が強いのかは調べられませんでした。

 

ただカルスロットには抗ドパミン作用があるため副作用にパーキンソン様症状の誘発・悪化させる可能性があります。これは他のCaにはない作用なので注意すべき点ですね。

 

Ca拮抗薬の多くはL型Caイオンチャネルをブロックしますが、カルブロックはそれに加えてT型のCaイオンチャネルもブロックします。

 

L型Caイオンチャネルは腎臓の糸球体の輸入動脈を拡張し、T型は輸出動脈を拡張します。つまりカルブロックは輸入動脈と輸出動脈両方を拡げるので腎臓の負担が減ると考えられるらしいです。

 

作用時間

カルスロット⇒3.6時間で最高血中濃度、半減期は7.3時間

カルブロック⇒2-3時間で最高血中濃度、半減期は19-23時間

 

どちも1日1回ですがカルスロットは作用時間が思ってたよりも短いです。対してカルブロックは1日安定して効いています。

 

ネットで見たサイトにも「降圧効果の発現が緩やかで作用の持続時間が長く、心拍数には変化をきたさない。」って書いてありました。

 

血圧が急に下がると脳が血圧を維持しようと働くんだけど作用時間が緩やかだから心配しなくていいのかな。

 

相互作用

まず第一に両方ともグレープフルーツはダメです。

 

カルブロックはCYP3A4で代謝されるため相互作用で注意しなければならない薬物が多いです。

 

それに対してカルスロットは相互作用が少なくて使いやすそうな印象。医薬品集の相互作用一覧でも記載少ないし。

 

 

まとめ

服薬指導の際は「空腹時と食後で効き目が違うからちゃんと食後に飲むこと」って指導を忘れないようにしないと。

あと相互作用が多いカルブロックは監査が大変そうです。飲んでる種類が多い患者さんの場合は副作用の発現にも注意が必要ですね。

 

参考にしたもの

 カルブロック錠8mg/カルブロック錠16mg/添付文書

 カルスロット錠5/カルスロット錠10/カルスロット錠20/添付文書

ポケット医薬品集〈2017年版〉

  カルブロック | よくある質問(Q&A) | 製品情報 | 医療関係者のための医薬品情報 第一三共 Medical Library

血圧降下剤(Ca拮抗薬)/高血圧症の薬と治療

Ca拮抗薬の比較 - 日々の考えをまとめたい